DCF法では、システム投資によって得られる各期のキャッシュ・フローを予測し、その現在価値を総和したものをシステム投資の価値と計算します。
 システム化対象業務が単純な流れ作業の場合には、システム投資によって得られるコスト削減額はある数値で一定になる可能性が高いといえるでしょう。この場合のキャッシュ・フローは毎年一定額として問題ありません。

 しかしシステム投資が事業収益と直接関係しているような場合や複雑な条件下でシステムを投資する場合などには、キャッシュ・フローがブレる可能性があります。このような場合には、ブレの範囲をあらかじめ設定しておき、その中で現実のブレがランダムに発生すると仮定してシミュレーションを行います(モンテカルロ・シミュレーション)。

 図は平均すると1億円のキャッシュ・フローを生み出すシステムをシミュレーションした例です。各期ともに平均値から上下10%のブレがあると仮定します。パソコン上でランダムにブレを発生させ、1000回繰り返し演算し、最終結果の分布を評価します。

 最終的には現在価値が4億円程度が最頻値となり、現在価値がマイナスなる確率は10%程度でした。3億円以上となる確率は65%程度なので、3億以下の投資であれば3分の2の確率で案件は成功するということになります。

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